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この島の月は変わらぬ。 否、月の形が移ろうのが真の理であるのか 私には分からぬのだ。 幾年も前の事だ。 島へ流れ着いた迷い人は 月が欠けぬ事を訝しんでおった。 時が流れておらぬようだと。 彼の者が口にした「三日月」という名が 未だ我が心胆を奮い立たせてやまぬ。 失われた月が再び現世に姿を見せるとき それはまるで刃のようであるという。 始まりを告げる月の刃を 見ることは叶うであろうか。 今宵も満月。 今日の酒も、不味い。

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