本文へ移動

彼らと関わりだして、少し月日が流れた。 こんな短い期間で次の日記を書くのは、初めてのことだ。 でも、すごい人間がいた。 彼女の名は、ゼナーラ。 初めて会った時、ボクには彼女が人間だとは思えなかった。 もちろん、姿形は人間そのものだ。 けれど、その眼が。瞳の向く先が。 ボクが今まで見てきた人間たちとは、まるで違う。 常に俯瞰して、世界を見ているような……。 とにかく、彼女は大物になるだろう。 聞けば、例の宙から飛来した生命を研究しているのも彼女らしい。 まぁ、当然だ。いわゆる、稀代の天才ってやつみたいだし。 しかも彼女は、とても生真面目で、善良だ。 人間は、彼ら以外の島に棲む生命……主に「パル」に対して 様々な扱いをする。 虐げる者、搾取する者、愛玩する者……。 ゼナーラは、「共生」を望んでいる。 ヒトとパルが、種という垣根を超えて心を通じ合わせ 平和に共生する楽園を築く…… そう語ってくれた。 実に楽しみだ。 これまで、ヒトの紡ぐ歴史をたくさん見てきたけれど そんな世界は、一度として見たことがない。 ……ところで、そんな話を世界樹の麓でしていたら なんだか調子が悪くなってきた。 ボクには体調の良し悪しなんて、ないはずなんだけど……。

場所

ワールドマップを開く